プロダクトログとCRMをつなぎ、チャーンを先読みする
プロダクトの利用ログはある。契約と請求のデータもある。ただし紐づいていないため、解約は更新月に突然知ることになる。データ専任を採用する前に、内製で回せる状態をつくる。
業界に共通する課題
利用ログとCRM・請求が分断
プロダクトの利用状況と契約・請求データが紐づかず、解約予兆を掴めない。解約は「更新月に突然知る」ものになっている。
データ抽出がエンジニア依存
分析のたびにエンジニアへSQL依頼が発生し、開発リソースを圧迫する。依頼側も「聞きにくい」ため分析文化が育たない。
KPI定義がツールごとにバラバラ
部門ごとに数字が食い違い、経営会議が「数字合わせ」から始まる。アクティブ率の定義がCSと営業で違う。
モデル企業の前提
会社・売上・拠点数は、すべて架空の数字です。
データはどこで切れているか
システムは揃っていますが、データが分断されている状況です。
- プロダクトDB(PostgreSQL)
- Salesforce(商談・契約)
- Stripe(請求・決済)
- サポート問い合わせ管理
- アクティブ率(全社共通定義)
- NRR・解約率
- 顧客別の利用深度
- チャーン予兆スコア
症状:利用ログはプロダクトDBのテナントIDで記録され、契約はSalesforceのアカウントID、請求はStripeの顧客IDで管理されている。3者を結ぶ対応表がないため、「どの顧客がどれだけ使っているか」を機械的に出せない。アクティブ率の定義も部門ごとに異なり、同じ指標名で違う数字が流通している。
W3 Data Platform 適用シナリオ(想定)
つなぐ → 揃える → 使う の3ステップ。既存システムは入れ替えません。
つなぐ
プロダクトDB・Salesforce・Stripe等をノーコードETLで接続。エンジニアの手を借りず内製運用できます。接続の追加も画面操作だけで完結します。
揃える
mart層に全社共通KPI(アクティブ率・NRR・解約率)を定義し、部門間の数字を統一。KPIの計算式が1箇所に集約されます。
使う
チャーン予兆スコアをCS・営業へ自動通知、AIへの自然言語での照会・ダッシュボード自動生成。抽出依頼の待ち時間がなくなります。
人が採れるまで待つ必要はありません。データエンジニアの採用前に内製で基盤を立ち上げられ、採用後はSQLベースの高度化にも移行できます。先に作ったものが、あとから足かせになりません。
AIとのやりとり
MCP接続により、AIが統合データを直接参照します。SQLの記述もBIツールの操作も不要で、会話で引き出せます。
プロダクトDB、Salesforce、Stripe、サポート管理の4系統を顧客IDで名寄せし、全社共通定義のアクティブ率で評価しました。
| 顧客 | ARR | アクティブ率 | 前四半期比 | リスク |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社 L | ¥ 8,400千 | 18% | ▲41pt | 高 |
| M工業 | ¥14,200千 | 52% | ▲12pt | 中 |
| N商事 | ¥ 6,100千 | 81% | +4pt | 低 |
株式会社Lはアクティブ率18%(前四半期▲41pt)で解約リスク高です。要因は「主要利用部門の管理者アカウントが3ヶ月ログインなし+サポート問い合わせ2件が未解決」。① 管理者への再オンボーディング提案、② 未解決チケットのエスカレーション、を承認すればCSのタスクとして自動起票されます。
※ 画面・数値はイメージです。実際の項目・粒度は接続するシステムとデータ内容により異なります。
揃えたあとのデータの並び
各データの列名・粒度・書式を同じ定義に揃えます。拠点ごとのExcelも、同じ表の中に入ります。
mart.customer_health- 顧客コード
customer_id - 年間経常収益(ARR)
arr - 利用率
active_rate - 売上維持率(NRR)
nrr - 未解決問い合わせ数
open_tickets - 解約リスクスコア
churn_score - 契約更新日
renewal_date
プロダクト・CRM・請求・サポートの4系統を顧客IDで名寄せ。KPIの計算式をmart層に1箇所定義するため、部門間で数字が食い違わなくなります。
誰が、いつ、何に使うか
定型の集計とアラートは自動で届くため、担当者がダッシュボードを開く必要がありません。
- 朝 9:00CS担当
チャーン予兆スコアが上昇した顧客リストが自動通知。理由と推奨アクション付きで届く。
- 昼 13:00PdM
「新機能のリリース後の利用率をプラン別に」と依頼。エンジニアに頼まず即座に確認できる。
- 夕 17:00営業マネージャ
アップセル候補(利用上限に近い顧客)をAIが抽出。翌週の営業計画に反映。
- 月次経営会議
ARR・NRR・解約率が全社共通定義の1つの数字で共有される。数字合わせの時間が消える。
想定効果(仮定に基づく試算イメージ)
記載の数値は代表値・想定値です。実環境(データ量・システム構成・ネットワーク)により変動する可能性があります。費用は対象システムの仕様確認が必要なため、個別にお見積りいたします。
3つの使い方のうち、どれを使うか
3つは排他ではありません。Cだけで始めて、あとからBへ広げることもできます。
W3 WMS × AI照会併用
弊社WMS(W3 sirius / W3 mimosa)のデータをデータレイクに取り込み、MCP経由でAIが直接参照します。SQLの記述もBIツールの操作教育も要りません。聞けば返ってきます。
データレイク蓄積(データ基盤 格納型)このモデルケースの主軸
他社システムのデータ連携サーバー、基幹DB、ECカートなどをCDC(変更差分取得)で接続し、毎日流れてくるデータをraw/mart 2層に溜め込みます。既存システムは無改修です。溜まったデータを、自然言語の指示で分析・加工できる状態にします。
ETL単体(システム直接連携)
データレイクを作らないまま、「抽出→変換→格納」だけのシステム間インターフェースとして使えます。個別IF開発をノーコードのGUI設定に置き換えることで、IF開発費が従来比 1/3〜1/2 になります。ここから始めて、あとからBへ広げることもできます。
本ページは架空のモデルケースです。記載の企業は実在せず、数値・効果は仮定に基づく試算イメージであり、実際の導入実績ではありません。効果は対象業務・データ規模・システム構成により変動します。
記載の数値は代表値・想定値です。実環境(データ量・システム構成・ネットワーク)により変動する可能性があります。費用は対象システムの仕様確認が必要なため、個別にお見積りいたします。