老朽基幹×Excel集計から、「得意先別採算の即答」へ
基幹からのデータ抽出が、特定の担当者ひとりに集まっている。得意先別と商品別の採算はExcel集計で、出てくるまで5営業日。基幹刷新を待たず、改修ゼロで着手する。
業界に共通する課題
老朽基幹からの抽出が属人化
基幹からのデータ抽出が特定担当者頼み。改修は高額で手を入れられず、「あの人が辞めたら誰も抽出できない」状態。
採算管理がExcel集計頼み
得意先別・商品別の採算は月次のExcel集計。作成に5営業日かかり、出てきた時にはもう次の月が始まっている。
多拠点在庫の全体像が不明
センターごとに在庫が閉じ、社内転送・欠品対応が後手に回る。「隣のセンターに在庫があったのに緊急手配した」が日常的に起きる。
モデル企業の前提
会社・売上・拠点数は、すべて架空の数字です。
データはどこで切れているか
システムは揃っていますが、データが分断されている状況です。
- 老朽基幹(受発注・請求)
- WMS-A(3センター)
- WMS-B(3センター)
- 得意先マスタ(基幹内)
- 担当者作成のExcel集計表
- 拠点ごとの在庫表
- 手集計の得意先別採算
- 紙の商談メモ
症状:基幹には売上と仕入があるが、センターごとの作業実績と在庫はWMS 2種に分かれ、得意先コードの桁数と体系が基幹と一致していない。抽出には情報システム部門への依頼が必要で、営業が数字を手にするまで数日かかる。待てない拠点が独自にExcelを作った結果、同じ「粗利」が社内に複数存在している。
W3 Data Platform 適用シナリオ(想定)
つなぐ → 揃える → 使う の3ステップ。既存システムは入れ替えません。
つなぐ
基幹・WMSをCDCで接続。基幹本体は一切改修せず、変更差分だけを安全に取得します。読み取り専用の接続なので本番系への影響はありません。
揃える
得意先・商品マスタを統合し、売上・粗利・物流費・在庫を同一粒度で蓄積。拠点ごとのExcelもそのまま取り込んで統一スキーマに載せます。
使う
得意先別採算・在庫回転ダッシュボードの自動更新、AIによる発注推奨・滞留在庫アラート。営業は商談中でも数字を即答できます。
基幹刷新を待つ必要はありません。読み取りだけなので、老朽化した基幹にも影響を与えません。将来の基幹更改時にも、データ基盤と分析資産はそのまま残ります。刷新が終わってから、という待ち時間が消えます。
AIとのやりとり
MCP接続により、AIが統合データを直接参照します。SQLの記述もBIツールの操作も不要で、会話で引き出せます。
基幹の売上明細とWMSの作業実績を得意先コードで名寄せし、物流費を配賦した粗利率を算出しました。前月比で悪化した順です。
| 得意先 | 当月売上 | 粗利率 | 前月比 | 主要因 |
|---|---|---|---|---|
| スーパーE社 | ¥62,400,000 | 4.2% | ▲2.8pt | 小口配送増 |
| ドラッグF社 | ¥38,100,000 | 6.8% | ▲1.1pt | 特売比率上昇 |
| CVS G社 | ¥94,800,000 | 9.4% | +0.3pt | — |
スーパーE社の粗利率が2.8pt悪化しています。要因は「1店舗あたり配送ロットが前月比▲31%に小口化」。① 配送頻度の見直し交渉(週5→週3で想定 月▲94万円のコスト削減)、② 小口配送分の物流費転嫁、の2案を提示します。滞留在庫(90日以上動きなし)は218SKU・原価1.4億円です。
※ 画面・数値はイメージです。実際の項目・粒度は接続するシステムとデータ内容により異なります。
揃えたあとのデータの並び
各データの列名・粒度・書式を同じ定義に揃えます。拠点ごとのExcelも、同じ表の中に入ります。
mart.buyer- 取引先コード
buyer_id - 商品コード
sku - 売上金額
sales - 粗利額
gross_profit - 物流費
logistics_cost - 在庫回転日数
turnover_days - 対象日
dt
拠点ごとに散在していたExcelも取り込み、統一スキーマに揃える。カタログで「どの拠点の何のデータか」を誰でも一覧でき、属人集計そのものを改善対象にできます。
誰が、いつ、何に使うか
定型の集計とアラートは自動で届くため、担当者がダッシュボードを開く必要がありません。
- 朝 8:00営業担当
訪問前に「担当得意先の今月の採算と滞留在庫」をスマートフォンから照会。商談中に即答できる。
- 昼 13:00センター長
「他拠点に在庫がある欠品SKU」をAIが検出し、社内転送の指示案を提示。緊急手配のコストが減る。
- 夕 17:00仕入担当
発注推奨リスト(需要予測×在庫×リードタイム)を承認。基幹へ発注データが連携される。
- 月初経営
経営レポートが即日で揃う(従来5営業日)。数字づくりではなく打ち手の議論に時間を使える。
想定効果(仮定に基づく試算イメージ)
記載の数値は代表値・想定値です。実環境(データ量・システム構成・ネットワーク)により変動する可能性があります。費用は対象システムの仕様確認が必要なため、個別にお見積りいたします。
3つの使い方のうち、どれを使うか
3つは排他ではありません。Cだけで始めて、あとからBへ広げることもできます。
W3 WMS × AI照会
弊社WMS(W3 sirius / W3 mimosa)のデータをデータレイクに取り込み、MCP経由でAIが直接参照します。SQLの記述もBIツールの操作教育も要りません。聞けば返ってきます。
データレイク蓄積(データ基盤 格納型)このモデルケースの主軸
他社システムのデータ連携サーバー、基幹DB、ECカートなどをCDC(変更差分取得)で接続し、毎日流れてくるデータをraw/mart 2層に溜め込みます。既存システムは無改修です。溜まったデータを、自然言語の指示で分析・加工できる状態にします。
ETL単体(システム直接連携)併用
データレイクを作らないまま、「抽出→変換→格納」だけのシステム間インターフェースとして使えます。個別IF開発をノーコードのGUI設定に置き換えることで、IF開発費が従来比 1/3〜1/2 になります。ここから始めて、あとからBへ広げることもできます。
本ページは架空のモデルケースです。記載の企業は実在せず、数値・効果は仮定に基づく試算イメージであり、実際の導入実績ではありません。効果は対象業務・データ規模・システム構成により変動します。
記載の数値は代表値・想定値です。実環境(データ量・システム構成・ネットワーク)により変動する可能性があります。費用は対象システムの仕様確認が必要なため、個別にお見積りいたします。